鏡の前で髪を分けたとき、「あれ、なんだか分け目が目立つ気がする」とドキッとしたことはありませんか。ブラシに絡まる髪の量も、心なしか夏場は増えている気がする。そんな小さな変化に、ひとりでモヤモヤしている方は多いと思います。
「シャンプーはちゃんと変えていないし、特別なことは何もしていないのに」と不思議に思う方も多いのですが、実は夏特有のある原因が関係していることがほとんどです。
夏の抜け毛・薄毛悩み、実は「頭皮の蒸れ」が引き金

夏は汗や皮脂の分泌量が一年でいちばん増える季節です。頭皮は顔よりも皮脂腺が多く汗をかきやすい場所なのに、髪に覆われているせいで熱と湿気がこもりやすく、蒸れた状態が続いてしまいます。この「蒸れ」が、頭皮環境を乱す大きな引き金になります。
蒸れた頭皮は雑菌が繁殖しやすく、毛穴が詰まったり炎症を起こしたりしやすい状態になります。加えて、冷房の効いた室内と屋外の暑さを一日に何度も行き来することで自律神経が乱れ、頭皮への血流も滞りがちに。血流が悪くなると毛根に十分な栄養が届きにくくなり、髪が細く、抜けやすくなってしまうのです。
紫外線による頭皮の日焼けも見逃せません。顔と同じようにダメージを受けているのに、髪に隠れて気づきにくく、ケアが後回しになりがちです。さらに、夏バテによる食欲不振で栄養バランスが偏ると、髪をつくるためのたんぱく質やビタミンが不足し、頭皮環境の乱れに追い打ちをかけてしまうこともあります。
元セラピスト時代に感じていたこと
セラピストとして頭皮のマッサージを担当していた頃、夏場に来店されるお客様の頭皮を触ると、他の季節に比べて明らかに硬く、こわばっている方が多い印象がありました。「最近髪がぺたんとしてボリュームが出ない」「分け目が薄く見える気がする」とおっしゃる方の頭皮を実際に指で動かしてみると、ほとんど動かないくらい硬くなっていることも珍しくありませんでした。
頭皮は顔の皮膚と一枚でつながっているので、頭皮が硬くこわばると顔のたるみにもつながるとお伝えすると、みなさんハッとした表情をされていたのを覚えています。夏の頭皮ケアは、髪だけでなく顔まわりの印象にも関わる、意外と見逃せないポイントなのです。
放っておくとどうなる?
夏の頭皮の蒸れをそのままにしてしまうと、
- 抜け毛や髪のボリューム不足がどんどん気になるようになる
- 頭皮のにおいやかゆみが出やすくなる
- 頭皮のこわばりが顔のたるみやくすみにもつながる
といった悪循環におちいりがちです。「年齢のせいだから仕方ない」とあきらめる前に、蒸れを溜め込まない習慣を試してみてほしいと思います。
洗い方にも気をつけたいこと
以前の記事(汗をかいた後、なんとなく気になるあの匂い…実は「洗い方」が原因かもしれません)でもお伝えしましたが、体だけでなく頭皮も「しっかり洗っているつもり」で実は洗えていないことがよくあります。爪を立ててゴシゴシ洗うと頭皮が傷つき逆効果になるので、指の腹でやさしく円を描くように洗い、すすぎは洗う時間の倍かけるつもりでしっかり行うのがポイントです。
今日からできる3つの習慣
① 頭皮用のスカルプケアシャンプーに切り替える
汗や皮脂による毛穴づまりをケアできるタイプに変えるだけで、洗い上がりの頭皮の軽さがまったく違うと感じる方が多いです。
② お風呂上がりは髪より先に頭皮をしっかり乾かす
髪の毛先ばかり乾かして頭皮が生乾きのまま、という方は要注意です。頭皮が濡れたままの時間が長いほど雑菌が繁殖しやすくなります。ドライヤーの温風を地肌に軽く当てながら、指で頭皮を軽くかき上げるようにすると、根元からしっかり乾かせて蒸れ対策にもなります。
③ 帽子や日傘で頭皮の紫外線・熱ごもりを防ぐ
外出時は帽子や日傘で頭皮を直射日光から守りましょう。ただし通気性の悪い帽子を長時間かぶり続けると逆に蒸れの原因になるので、屋内に入ったらこまめに脱いで熱を逃がしてあげるのがコツです。あわせて、麺類など喉ごしの良いものに偏りがちな夏の食事に、卵や豆腐、緑黄色野菜など髪をつくる栄養素を少し意識して足してあげると、頭皮ケアの効果もより感じやすくなります。
まとめ
- 夏の抜け毛・薄毛悩みは「頭皮の蒸れ」による血流不足が原因のひとつ
- 頭皮の蒸れは顔のたるみやくすみにもつながる見逃せないサイン
- スカルプケアシャンプーで毛穴づまりをケアする
- お風呂上がりの頭皮乾かしと、帽子の使い方もセットで見直す
「分け目が目立つ気がする」を我慢せず、頭皮の蒸れを溜め込まない習慣で、ハリのある髪を取り戻していきましょうね。

